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Fit建築設計事務所のブログ

しばらく前のことですが、お宅訪問記を一つ。
ホームページで「さんかくテラスの家」という名前でご紹介しているお宅に、
http://www.fit-arch.com/works/works109.html
工務店の担当者だった方と一緒に、先日お食事に呼んでいただきました。
昨年末にお引渡ししたのですが、快適にお住まいいただいてるとのお話をいただき、
沢山のご馳走やお酒をご用意いただき、本当にありがとうございました。
ところでこのお住まい、光と風が満ちて開放感とプライバシーが両立された2階のリビング空間が大きな特徴ですが、もう一つの大きな特徴は、1階に計画された「映写室」。この部屋ではなんと170インチのスクリーンが備え付けられています。
3D画像が楽しめるプロジェクターに加え、完全サラウンド対応のスピーカーも完備。
ド迫力の仮想現実世界が楽しめます!
この空間は、仮想現実にどっぷりのめりこめるように、完全遮光・防音が整備され、インテリアの色彩もデザインされています。
↓下の写真は、映写前のもの。

↓迫力の映像を実体験させていただいたもの。

普段、私たちは、光・風・質感など、五感に訴える価値が何かを考えながら設計していますが、映画や音楽という仮想現実世界は、五感以上の価値を私たちに提供してくれることもあります。テレビ・ネットが発達し、仮想現実世界がもたらす空想・夢想の世界は、私たちの生活をあらゆる意味に豊かにしてくれます。すまいを、「テレビ」「パソコン」という家電を超えた仮想現実を持ち込むための装置として設計することも、これからの時代に必要とされてゆくのではないかと最近感じることがあります。
私自身、空想は創作活動を助けてくれるものだと考えていますが、私たちの建築設計業は、どこまでいっても空想を空想のままではなく、あくまでもリアルなものとして地道に充実させるのが仕事でもあります。でもその建築を体験していただくことによって、人に自由に空想していただけるのであれば、それはそれで建築の意義かもしれません。
「クラウド」とも言うようにつかみどころのない仮想現実文化ですが、ネットによる双方向性の高まりに伴い、消費者が任意で認知・選択できるという意味において、仮想現実を一つの商品であるものとする実体化がますます浸透すれば、建築という実在物がそれと共存することもできるのではないかと思います。
雲をつかむような話になりましたが、近いうちにお宅訪問記、もう一件UPしたいと思います。
山本

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