少し時間が空いてしまいましたが、
１か月ほど前にご紹介した、中国プロジェクトの続報です。
その後も何度か中国に足を運び、打ち合わせを重ねながら、プランの調整や施主の要求に対するブラシアップを行いました。
「風水」に関する要望により、全体の階数が減ったり、建物の向きが変わったりと、当初の計画と比べて、幾つか予想外の変更はありましたが、概ね当初提案したコンセプトは踏襲しつつ、計画を進めることができました。
設計自体は、今後詳細な作図作業へと進んでゆきますが、このプロジェクトに関しては、当初から基本方案（基本計画）だけをお手伝いする約束だったので、私たちが協力するのはこれで終了です。
その間、いくつも検討ＣＧを作ったり、何度も検討図を描いたり、予想以上にてこずった部分もありましたが、そういったやりとりの多くが自分の糧になった気がします。
また、言葉や建築に求める価値観が違う文化の中で、通訳の人を交えながら、どうやって自分の考えを表現してゆくか、あるいはどういう部分に気をつけなくてはならないか？本当にすべてが貴重な経験になりました。
初めてのことばかりで、様々な苦労もありましたが、国が違っても、いろいろな関係者と議論しつつ、一緒になって建物を創ってゆくことの楽しさを感じることができました。
逆に、言葉が万全でなく、模型や図面・ＣＧ、あるいは身振りや表情など様々な方法を駆使せざるを得ない環境下だからこそ、コミュニケーションとそのプロセスによって物ができて行く設計のダイナミズムを実感できた気がします。
プロジェクトの詳細は、いずれ時期が来れば、ホームページ上で紹介したいと思っています。