枠組壁工法耐火建築物
少し専門的な話題。
つい先日「枠組壁工法耐火建築物設計者」の資格を取得しました。
これは2005年に始まった制度で、それまでは、コンクリート造か鉄骨造でしかできなかった耐火建築物が、木造でも設計できるという仕組みです。
私は前職で、木質耐火建築物の案件を2年ほど担当させていただき、以前から木質防火に興味を持っていたので、今回この資格を持つことにしました。(左上の写真は、前職で担当させていただいた案件の写真です。この案件では、今回の「枠組壁工法」とは全く別の「木質ハイブリッド工法」という技術を使いました。)
ところで、耐火建築物というのは、例えば繁華街などの「防火地域」で100㎡超の建物を建てる時などに必要となる性能です。いままでは、たとえ住宅であってもRCか鉄骨造でなければならなかったものが、この「枠組壁工法耐火建築物」を使えば、木造での建設が可能になります。ただし、この工法は、木を石膏ボードで全て覆ってしまうので、実際には「木」は外から全く見えません。その他にも様々な制約が多く、まだまだ発展途上の技術でもあります。それでも、「防火性能の高い建物を『木』で造る」というニーズは、今後すこしずつでも着実に伸びてくると思っています。
偶然にも先週、この「枠組壁工法耐火建築物」について、とあるお客様からお問い合わせをいただきました。まだまだ解決すべき点が多く、現時点では実際の業務につながるかどうかは別問題ですが、私たちとしては、今後の可能性を感じさせていただけたという意味で、うれしい出会いとなりました。
「枠組壁工法耐火建築物」の詳細はこちら
⇒http://www.2x4assoc.or.jp/column/200703/200703_1.html
この記事へのコメントはありません。